研究レポート

気功体験に思うこと

堀田高弘

堀田高弘;

東京神楽坂で鍼灸師をしている堀田です。
気功体験で思ったことを書きました。

●気功を始めたきっかけ
もともと東洋医学に関心があって、気功を知ったのは10年位前だ。
はじめいろんな先生方のクラスに参加したが、これというのがなかった。師を探して大阪、長野、北京にも行った。
薛先生のことは雑誌で知り、日本気功協会主催の会に、先生を見に行った。この先生だと決めて、いきなりだったが春の合宿に夫婦で参加した。それから8年続いている。

●気功を始めて変わったこと
まず仕事が変わった。(笑)当時はまだサラリーマンをしてたが、将来のことを考えていた。
鍼灸師を選んだのも、気功が自分への自信を与えて後押しをしてくれたように思う。働きながら、夜、専門学校に通って国家資格を取った。また気功の内容としては、始めたときと比べると、基本の動作は同じようでも、形を整えると、気の感覚はスッと落ち着いた充実した感じになるようになった。

●「形」で気の感じは変わる
気功にはいろんな動作や型がある。先生から手のひらの角度をちょっと直されただけで、気の感じは違ってくる。指先を伸ばす、手首を緩めるだけでもそうだ。
この形を覚えるには、やはり練習の積み重ねが必要だ。けど、形ができている人は、周りから観ても、どこかゆったりとしていて、力強ささえ感じる。
ではなぜ気の感覚が違ってくるのか?
気功の形は、経絡に気が通りやすい形であろう。
それぞれの形に、それに対応する経絡があるのではないだろうか。

●「経絡」 とは
経絡とは体に張り巡らされた気 (生命エネルギー) の通路だ。
この通路に異常があればエネルギー供給が滞り、機能低下から病気になる。だから気が経絡をスムーズに通ってれば、健康状態といえる。

●気功をやって健康になれるのか
そもそも病気とは、自然治癒力の低下状態とも言える。
また発熱や嘔吐といった症状は、体内に侵入した細菌などを殺傷し排出するための自己防衛機能だ。この機能の司令塔はどこだろう?
そう脳だ。だから健康のためには脳を鍛えることは重要だ。
そして、気功のゆったりした動作は、脳を活性化する。
例えば目をつぶっても、自分の手がいまどこの位置にあるかわかりますよね。 これは脳と手の間で絶えず情報交換しているからだ。
つまり気功のゆったりした動作は絶えず脳を活性化させているのだ。
脳が活性化すると、脳下垂体から分泌されるホルモンのバランスが保たれ、各種臓器の機能が活性化される。つまり健康になる。
だから気功は健康な体づくりに大変効果的と言える。

●鍼灸治療と気功の関係
鍼灸治療と気功は共通の養生法だ。
それは鍼灸治療が経絡上の反応点・治療点である経穴(ツボ)への物理的刺激等で自然治癒力を活性化させる。そして気功は自分で気を養い調整し、自然治癒力を高める。どちらも、本来持っている生命力を高める養生法なのだ。また治療をする際、治療家の気が充実していると患者さんに安心感を与えるようだ。
ところで日本で鍼灸というと、肩凝り・腰痛などの痛みの治療と思われているが、本場中国ではいまでも内科、婦人科、耳鼻咽喉科と多岐にわたっている。アメリカでは鍼灸治療はすでに保険適応となっており、西洋医学に対する代替医療として注目を集めてきている。
埼玉の帯津病院では、癌治療の一環として、気功を実践されている。

●気功に期待すること
何と行っても一生続けられる健康法だ。
昔は剣道や少林寺拳法といった武道もやってきたが、気功は年を取ってからでも、散歩のように(?)気軽にできる健康法として継続していける。
また脳を鍛えるという意味では、性格強化、自己開発としての期待も大きい。
最後に、気功を続けてこれたのは、薛先生のいつも丁寧で優しいご指導と、先輩諸氏、クラスの皆さんのあたたかさのおかげだと感謝しています。

表演-無極静功12法から表演-太極24式から

無極静功12法から(左) 太極24式から(右)


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