会報
会報第24号―――2009年3月16日発行

交流活動

仮面空勁舞踏会について

薛 永斌

「仮面空勁舞踏新年会に参加して」

神谷 一博

「空勁新年会に参加して」

徳田 芳明


交流活動

仮面空勁舞踏新年会

 2009年1月31日午後5時15分〜7時15分東京世田谷区明大前道場で仮面空勁舞踏新年会が行われました。
仮面空勁舞踏新年会

仮面空勁舞踏新年会・・・仮面をはずして


樹林練功会

 4月5日(日)午前10:30~12:15東京都代々木公園中央広場噴水池付近の樹林にて養生十二法と太極24式を練習します。その後、仮面空勁舞踏会を行います。
無料、自由参加、雨天中止。

合宿

 5月16日(土)〜17(日)埼玉県嵐山町にある国立女性センターで開催する予定です。



仮面空勁舞踏について

薛 永斌

 1987年7月東京都神楽坂の教育会館で私は日本気功協会の主任指導員として無極静功教室を正式にスタートしました。 最初は気功内容の養生十二法、のちに無極静功太極24式、無極静功太極108式、太極推手、太極定歩24式、太極活歩24式、太極剣48式、散手などもしっかりやってきました。

 散手の攻防はとても刺激的、魅力的な練習ですが、普通の太極拳練習者にとって、きつくて怪我しやすいものです。もっと多くの皆さんに武術の散手を体験してもらうため、私は今までやってきた練習内容を基に、空勁を考案し、去年(2008年)9月に相手の体を基本的に接触しない散手練習を始めました。

仮面空勁舞踏新年会   仮面空勁舞踏新年会

仮面空勁舞踏新年会

 その空勁練習に音楽を取り入れ、楽しい舞踏になり、また、精神解放のため、仮面もつけ、それで性別、年齢、体格などの枠を越え、動きだけに集中する純粋な芸術の形式にもなりました。 これは世界初の試みですが、これからも引き続き研究、実践し、完成させたいと思っております。

仮面空勁舞踏新年会


仮面空勁舞踏新年会

「仮面空勁舞踏新年会に参加して」

明大前道場火曜日夜教室
神谷一博


神谷 一博さん●ダンス・パーティのような雰囲気で

 その日──2009年1月31日、東京・世田谷区の明大前道場で繰り広げられた光景は、一般に考えられる太極拳とはかけ離れたものになりました。

 「仮面空勁舞蹈新年会」への参加者は40数名。このうち半数の方が、各自、好みの仮面をつけ、2人一組になって音楽に合わせて舞い踊る表演を行いました。
 それぞれの組について、参加者の挙手の数によって勝敗を決めて勝ち上がっていく形式で行われ、その後に、自由に相手を指名しての表演になりました。

 仮面は京劇風あり、動物の面あり、ウルトラマン風あり、西洋人風の面、メタル風の仮面あり、手作りのかぶり物ありと実に多彩。面に合わせた衣装をまとって舞う方もいて、標題どおり舞蹈会、ダンス・パーティーのような雰囲気。笑顔と歓声のあふれた楽しくリラックスした2時間でした。

仮面空勁舞踏新年会

●仮面の力を実感する

 仮面をつけるのは、日常の自分から離れ、ふだんの枠を壊して、動きをより自由に、より豊かにするため、というのが薛先生のお考えです。
 たしかに仮面には、そういう力があるようです。実際、この日の表演では、動物の仮面をつけてユーモラスな動きで見ている人の笑いを誘った方、黒い帽子をかぶり口に薔薇をくわえて怪傑ゾロ(?)風に颯爽と舞う方、手作りの犬のかぶり物でかわいらしい動きをされる方など、ふだんの教室とは異なる多様な動きを見ることができました。

 もっとも、自分自身はどうかと言えば、仮面をつけたのにもかかわらず、ふだんの動きと変わらないなあ、枠を壊せていないなあと思いながらの表演となりました。自由に動くことのむずかしさ、無意識に身につけてしまった動きの枠の強固さを実感したのです。
 さて、これをどう変えていくか。気に入った仮面をつけ、それに合ったイメージで動くこと、音楽のリズムに乗ること、相手の動きにきめ細かく対応すること、相手と気を合わせ通わすことなどなど、そのための手がかりはいくつもありそうです。たった一言で書いていますが、どれもおいそれとできるようなことではありません。少しずつコツコツと実践していこうと考えています。

仮面空勁舞踏新年会

●楽しくも悩ましい日々が続くのだ

 それにしても、無極静功に入門して11年、まさか仮面をつけて舞い踊るようになるとは想像だにしなかったことです。
 空勁を最初に教えていただいたのが昨年9月です。それから、わずか4カ月ほどで仮面空勁舞蹈会とは……。まさに、あっという間の急展開でした。
 日本舞踊やタンゴなど他の舞蹈とのコラボレーションまでも先生の将来構想に入っているそうです。無極静功という“器”は、これほど柔軟で大きく、しかも深いものだったのかと、うれしい驚きを感じています。

仮面空勁舞蹈ならではの新しい動きを発見すること。その動きを実勁散手にどう生かすか。静立養気法や十二法にどう溶け込ませていくか。動と静、全体の動きの質にどういう作用をもたらすか。変化への期待感を抱く半面、容易ではない課題がいくつも新たに加わった。そんな思いを強くしています。こうして、これからも、これまで同様、楽しみでもあり悩ましくもある練功の日々が続いていくのです。


神谷一博さん

神谷一博さん

「空勁新年会に参加して」

徳田芳明


徳田芳明さん

  空勁は研修会で練習してましたので、仮面を被っての舞踏武術会的な新年会には大変興味がありました。実際にはどなたも仮面も衣装も準備しないのではと思っておりましたが、諸先輩方の準備と楽しみ方に感動を覚えました。空勁は相手との調和が必要と教わっていましたが、どうしても闘いになってしまい、攻めるので必死、逃げるのにも必死になり音楽を聴いて陰・陽・強・弱の余裕が全くできませんでしたが唯一自分のなかで納得できた事は何となくですが「活歩」的な動きが出来た事に自己満足しています。


 諸先輩方は、性別、体格、年齢に関係無く綺麗に調和(対峙)していたと思います。戦えば、絶対に不利と思える状況でもひとつの動きにこだわらず全体の空間をうまく使い攻められていた状況が一変し逆の体勢に持っていける上、ユーモア(余裕)をもって対応されている動き、それも何気なくできてしまう諸先輩方は改めて感心しました。

 日本の武術で「いなす」と言う言葉を聞いたことがあります。これは、相手の攻撃を直接受けずに身を交わしながら打撃的に方向を変えてから次の動きに入りますが、太極拳は相手の攻撃を受けずに方向を変え攻撃のパワーを借りて直ぐに攻撃に転じる事のできる武術と「空勁」を見て改めて思いました。

 太極拳は相手の力を利用する武術と教室に通うまでは全くしりませんでした。これが私にとってはとてつもなく難しいことで、人間の本能である攻撃に対して身を固めてしまうことからまずは、脱却しなければと思っています。

仮面空勁舞踏新年会   仮面空勁舞踏新年会

 太極拳を初めてみたのは、たぶん香港の九龍公園だったと思います。その時は、音楽を掛けてみんなでやるラジオ体操的な健康法としか思っていませんでしたし特に速い動きもなくゆったりした動きでしたので「太極拳」はどこが武術だろうと思っていました。

 オフイスワークの仕事の為、肩こりや、偏頭痛が酷くなり、少しでも和らげ宅、接触がなさそうな太極拳でも通って見ようと思いインターネットで検索し土曜日教室がある「無極静功」が見つかりました。

 私は教室を通いはじめて約3年半になります。最初の1年はなにがなんだかわからずただ通っていただけの1ねんを過ぎていました。

 それでも毎週土曜日は、汗もかいていないのに必ず筋肉痛になっていました。

 2007年の春合宿に参加してから、これまでとは何かが違うと少しだけ感じることができ、それから「剣」「24式(定歩、活歩)」「推手、太極理論」の研修会に参加しています。

 どの研修会でも毎回お聞きする「実と虚」「陰と陽」「腰中心の動き」「カタチは円」頭ではこの単語が存在様になりましたが、実際の動きとはまだまだ結びつかなくて、接触系の推手ではいつも上手な方には全く歯が立たず、いつになったら上手になるんだろう思っています。

 今回の新年会では、非接触故に激しい動きも、優雅な動きも、楽しい動きもでき、それも安心してできる武術を体験できて大変勉強になりました。基礎を鍛え理論を身に付け健康的で楽しく太極拳を学びたいと思います。それにしても太極理論は難しい・・・練習あるのみ!?

徳田芳明さん

徳田芳明さん


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